……………1ヶ月が経った。
彼と距離を置いてから。
あたしは、屋上に一人。彼が来てくれることを夢見ながら。
……………5月23日。
………………「まーくん…………」
あたしは多分、重すぎる。
真斗への想いが………自分でも支え切れない。
だけど………
だからこそ……………
絶対失いたくない。
距離なんか置いたら、別れに繋がるに決まってる。
謝らなきゃ…………。
メールじゃ、気が済まない。
直接謝って、彼の許しの笑顔が欲しい。
もう、空は暗くなっていた。
屋上から降りたあたしは、街灯の灯りを頼りに、彼の家の方向へ向かった。


