一年生の時、あたしはサッカー部のマネージャーで、一人の男子に恋をした。






それが、真斗だ。





一年生にしてサッカー部のレギュラーに選ばれた彼は、




大人しくて暗いあたしに、





誰よりも優しくしてくれた。






誰も近づこうとしない、あたしに………。






「カレンちゃん!洗濯手伝ったろか?」





一人でいると、いつもそう言って洗濯物を受け取ってくれた。





「……あ、いや、大丈夫です。」





「………マネージャーはね、召使いじゃないんだよ?」





「え?」





見上げた先にあるのは、夕日に染まった綺麗な青年。





「………でも、あたしはこれくらいしか出来ないし…………」





「これくらいしか“しない”んでしょ?」




「………………何が言いたいの?」





「………ん~………俺も分からん。」





「………………なにそれ。」





「でも一つ………」





「何」





「……………結構、お前可愛いから、自信持てよ。」