『………………ゆっくりでいい。


拓也の気持ちを、分かってあげて?


あいつ、いい奴なんだ。』









今の真斗の顔は、






“お兄ちゃん”の顔だった。








弟の幸せを祈る、





優しいお兄ちゃん。








だけど、一つだけ違うのは、






“生きてる”か、“死んでる”か、






そこだけ。










「…………………拓也くんは……真斗と似てるよね………」






似てるからきっと、





好きになれるよね……………?







拓也くん、自分勝手なあたしでごめん。







最低でバカな………






あたしでごめん。