それから、一通り回った。
あと二台、ジェットコースターに乗ったあと、
休憩したり、アイスクリームを食べたり、
お化け屋敷に入ったり。
すごく楽しい時間って、すぐに過ぎてしまう。
もう、夕方4時になっていた。
「結香ちゃん、そろそろ帰るか。」
「……………うん。そだね。」
あたしたちは遊園地の外に出た。
「楽しかったな。」
「うん、ジェットコースター面白い」
「途中から慣れてきたな、結香ちゃん。」
「うん!」
拓也くんの横顔が、綺麗に笑んだ。
一時、沈黙が続く。
あたしは無意識に真横にいる拓也くんの足元を見ていた。
━━━━━━突如、その足が止まった。


