開くと、それは奴の弟くんだった。 「拓也くん…………」 あたしの声に、真斗の顔がこちらに向いたのを、 視界の隅で捉えた。 内容を目でなぞる。 “こんにちは。拓也だ。” 拓也くんのメールの一行目で、あたしは吹き出す。 この人、メール苦手だな。 “突然のメールで申し訳ない気持ちですが、 明後日は暇です。” ………………「?」 明後日は暇です。? ほ、報告? “よかったらダメですか?” 「…………………ん?」 なにが???