判ってる。 …でも、 何故だか私の胸は、 ドキドキが止まらない。 私が下を向いているのを見て、遥汰が声を掛けた。 「なぁ、琉里華。悪かったよ…だから、顔上げろよ…な?」 私はとっさに否定した。 「別に遥汰は悪くなんかない!」 すると、遥汰が目を丸くして驚いている。 私は冷静にもう一度言った。 「別に私は遥汰が悪いなんて思ってないから…気にしないで。」