「先生さようならー」 「さようなら。気をつけてね!」 「はーいっ」 その夜、今日も塾での授業を終え、私は子供達に手を振り建物内を歩く。 「一緒に帰ろうよー」 「嫌だよ。恥ずかしい」 「えーっ」 「……」 建物の出入口でそんなやりとりをする中学生の男女に、重なるのは昔の自分たちの姿。 洸ちゃんもあんな感じだったなぁ……。 『洸ちゃん!一緒に帰ろう!』 『一人で帰れよ』 『どうせ帰る方向一緒だしいいじゃん』 『ついてくんな』 『やーだー!』