「私、いつも配達で来る度に堂上さんの姿見てましたよ」 「え?」 「裏口の横に窓あるじゃないですか。そこからよく姿見えてて……その度に料理してる堂上さんがいて」 『お願いしまーす、ランチ二つー』 『はいよー』 『……』 「いつも真剣で、フライパン振ってる姿が格好良くて…作る料理もすごく美味しそうで」 『和馬ー、こっち先運んでくれ!』 『えー?今コーヒー入れようと思ってたんだけどー』 『馬鹿野郎!出来たての一番美味いうちに運ばないでどうすんだよ!』