なんとも言えない気持ちでオーダーをとり、俺はまたキッチンの方へと戻る。 すると、ガチャリと開く裏口のドア。 「こんにちはー、クール便でーす」 そこから現れたのは、いつも店で使う食材を届けてくれる宅配便の女性……橋本さん。 「今日は一箱です。ここ置いていいですか?」 「あぁ。ありがとう」 「ハンコお願いします」 「はいよ」 伝票にハンコを押す俺に、彼女はにこにこと受け取り去る。