このお店で一番背の低いウェイターの洸ちゃんは、私の家の近所に住む二つ年上の男の子。


家族ぐるみで仲が良くて、子供の頃からずっと一緒のよく言う幼馴染というやつだ。

遊ぶ時も怒られる時もいつも一緒の大好きなお兄ちゃん。そんな存在はいつしか自然と、恋心に変わっていった。



「ほら、苺タルト」

「わっ、ありがとー!」



花ちゃんと話していると、早々と運ばれてきたのは色鮮やかな苺の乗ったタルトとミルクたっぷりのカフェオレ。

テーブルに置かれた瞬間に、甘い匂いがふわりと香る。



「美味しそう!今日これ作ったの洸ちゃんでしょ!」

「……よくわかったな」

「わかるよー!洸ちゃんだとみんなと焼き色が少し違うもん!」

「……」