「あー楽しかった!」
「うん」
時刻は夕方を迎えた頃。
ゲームセンターで遊んで、買い物をして食事をして……笑ってばかりいた一日を経て、私と柳町くんは公園でベンチに座り一息つく。
あ……この公園、お店の近く。
頭の片隅には、また洸ちゃんの姿を思い浮かべて。
「でも先生、本当太鼓のゲーム上手いんだね」
「うん。学生の頃からよくやってたから」
「あ、友達とかと?」
「学校帰りにね、洸ちゃ……」
『洸ちゃん』、また無意識に出た名前を言いかけて思わず飲み込む。
「……」
そんな私を、その目はじっと見つめた。



