わざと聞こえるような大きさで言われたことは、当然耳に思い切り入ってくる。 洸ちゃんが? 私の知らないところで『嫌い』『迷惑』って、言ってる? そんな、こと 「……」 私は黙って席を立ち、その席へと近づく。 「そんなことっ……あるわけないでしょ!!」 そしてそう怒鳴って、手元の水を思い切り女性たちへとかけた。 「なっ…!?」 「洸ちゃんは冷たいし、意地悪だし、怖いけど!だけどっ……人のいない所で誰かの陰口とか絶対言わないんだから!!」