「何かあったのか?」 「あの、私が運んでたゴミ袋が車にぶつかったらしくて…」 「らしい、じゃねーよ!ぶつかったんだよ!お前が今持ってるでかいゴミ袋が!俺の車に!」 どうやら夏菜が今捨てに行こうと持っているペットボトルのゴミ袋が、その男の車にぶつかった…ということらしく、男は勢いよくまくしたてる。 「ほら!ここキズになっちまっただろうが!どうしてくれんだよ!」 「えっ…」 そう示す先には、確かに黒い車のライト下に引っ掻いたようなキズが入っている…が。