「なっちゃーん、外のゴミ捨ててきてー」 「あっ、はーい!」 パートのおばさんにそう言われ、夏菜は「じゃあ」と外へ出て行く。 俺も本来の目的は買い出しだ。そう思い文具売り場の面に向かうものの、思わず視線はガラス窓越しに見えるその姿に向いた。 「…、」 夏菜は自分の身長の半分近くもある大きさのゴミ箱から、必死にゴミ袋を引っ張り出して、不器用に縛り重そうに裏に持って行く。 …あれぐらいパパッと済ませろよ。 思わず手出ししたくなる気持ちになるものの『仕事中』の一言で必死に抑える。