『和馬ー、シンク掃除してくれ』 『はーい…っと、指輪指輪』 『あ、またいちいち外してる。よっぽど大切なんだね』 『うん。彼女との世界にひとつだけの指輪だからねぇ』 『またノロケ?』 『うん、ノロケ』 「この前お店の裏の草取り頼んだ時も、『汚れちゃうから少し持ってて』って私に預けたんです」 『なっちゃん、これ持ってて』 『うん。わかった』 「けど、私も少し手伝ったりしてるうちに…気付いたらどこかに落としちゃって」