昼間はカフェレストランのそのお店は、夜になるとダイニングバーへと顔を変える。
薄暗い照明が灯り、私には少し場違いな気もする大人の雰囲気溢れるお店に、カラン……とドアを鳴らした。
「洸ちゃーん、ご飯食べに来ちゃった……」
「茜ちゃん。いらっしゃい」
「あっ、堂上さん。洸ちゃんは?」
「洸なら今向こうのテーブルで接客中」
出迎えてくれたのはスポーツマンのようないかつい体型をしたお兄さんで、洸ちゃんたち従業員の中でも一番先輩にあたる堂上さん。
彼が視線で示す先には、奥の席で女性たちを相手に飲み物を出す洸ちゃんの姿がある。



