でも空は意味深なことを言った。
「なんか言いたいことあるんじゃねえの?」
・・・そんなこと言ったら付き合ってますって言ってるのも同然ですって。
「いや、べっつに~♪」
その子はそれだけ言うと数学の教科書を持って教室を出て行った。
「・・・ここは危険だな。とりあえず日誌提出してくるから廊下で待ってて。」
「わかった。」
日誌と教室のカギがついた名簿は同じ場所に提出しないといけない。
よって、教室は閉まってしまう。
私は自分の通学かばんを持って先に廊下へ出た。
そして、続いて空が出てくる。
カチャっとカギを閉めて私には見向きもせずに歩いて行ってしまった。



