天然鈍感美少女と甘々裏表王子

なにいっちゃってんの。仁。
もっ、もしかして…
「そっち系じゃないから」
仁は冷静に言ってきた。
もっ、もしかして…
「エスパーじゃないから」
なんで俺の言いたいことが分かるんだよ!
「べつに?龍の顔に書いてあるから」
それでもわかるってすげーよ。
俺は感心していて、聡のことをすっかり忘れていた。
「龍!あのな、そういう笑顔は沙羅ちゃんにだけ見せてやれ。いいか?わかったか?」
「あぁ。わかった」
ん?なんかさっきから後ろがうるさいな。
『ねぇねぇ。山下君たちかっこいいね!』
『うんうん!なに話してるんだろうー?』
『もしかして、彼女の話?笑笑』
『ないない。だって、あんなかっこいい三人組に近づける人いないでしょ』