抱きついている穂波をはがしながら、宥める沙羅を俺は見ていた。
「山下」
ザッと砂を踏む音を立ててこちらに近付いてきた矢田部は、少し怒った顔をしていた。
「…沙羅を一人にしたことは、謝る…ごめんなさい」
すっとお辞儀をしたかと思うと、すぐに頭を上げ、俺を見据えた。
「でも、あんた達が早く仲直りしてくれないと、私が沙羅のこと奪うわよ?」
「は!?いや、冗談じゃねぇから。お前になんかやんねぇ。お前に言われなくても今すぐにでも仲直りしてやる」
「山下」
ザッと砂を踏む音を立ててこちらに近付いてきた矢田部は、少し怒った顔をしていた。
「…沙羅を一人にしたことは、謝る…ごめんなさい」
すっとお辞儀をしたかと思うと、すぐに頭を上げ、俺を見据えた。
「でも、あんた達が早く仲直りしてくれないと、私が沙羅のこと奪うわよ?」
「は!?いや、冗談じゃねぇから。お前になんかやんねぇ。お前に言われなくても今すぐにでも仲直りしてやる」

