天然鈍感美少女と甘々裏表王子

そこまで言った桜井君は龍に気付き申し訳なさそうな顔をした。


「あ、すみません。お取り込み中でしたか?」


「…あぁ。悪いけど、沙羅は遅れるって言っといてくれないか?」


「急ぎの用みたいですので」


そう言うと桜井君はあたしの腕をぐっと掴んで来た。


「あ、の…龍?ごめんね…後でも、いいかな?」


「…分かった」