「沙羅、終わったぞ」
「…うん……」
俺はそんなに怖くなかったけど、沙羅にはそんなに怖く見えたのか?
「んじゃ風呂入るわ」
当初の目的を忘れ、俺はソファから立ち上がった。
「ま、待って?」
立ち上がった俺のよれよれの服を再び掴み、沙羅は控え目に言った。
「一緒に、入っていい?」
………これは、100%やばい。
何がって?
大体予想がつくだろ…?
超涙目で上目遣いしながら、俺の服を掴んでんだぞ?