「いや、まったく」
「うぅ…もう見たくない……」
「じゃあ部屋戻るか?」
そう言った瞬間、沙羅の顔がパァァと明るくなった。
「もちろん一人で」
そう言った瞬間、沙羅の顔がズーンと暗くなった。
「…じゃあまだ見る……」
涙目なのが俯いてる時でも分かるほど声が震えていた。
…やべぇ。
俺のSっ気が発動した。
「ほんとにいいのか?一緒に部屋行ってやるけど」
「え?」
パッと沙羅が上を向いた。