俺たちは、3人で手を握っているという、意味のわからない光景だった。
「じゃぁ、行くか!」
聡がそう言った。
ばたばたばた
あーあ。もう倒れた人がいるよ。
「え?え?どうしたの⁈」
「あー。なんもないよ」
「沙羅は心配しなくていいよ」
沙羅は俺と仁が言ったことを理解してないようだったけど、「うん」と言っていた。

うわー。いつの間にか俺たちしかいなくなっちまったよ。
どんだけだよ。沙羅。
「なんか、みんないなくなっちゃったね」
ま、とうの本人は気づいてないけどな。