【side龍】
「さて!俺らも行くか!」
聡、いつになく元気だな。
「女子たちの浴衣がみれるからだろ」
はー…
相変わらず、なんで仁は人の考えてることがわかんだよ。
「はー。絶っっ対沙羅の浴衣似合ってるだろうなー」
これを言ったのは俺じゃない。
仁だ。
くそ!どんだけシスコンなんだよ!
「できれば俺が彼氏がよかった…」
なんてことまで抜かしてやがる。
「おい。仁。それ、本気で言ってんのか?たとえ仁でも手加減しねーぞ」
俺は一段と声を低くしていうと、
「あ?本気に決まってんだろ。お前なんかに渡すつもりはさらさらねぇよ」