龍太郎side

美玲との幸せなクリスマスが終わり、

いつも通りの日常が戻ってきたため、

部活から帰宅したところだ。

すると、

玄関に人影が見えた。

遠目から見たときは、

母さんかな…?と、

思ったけど、

側にいってみると、

そこには杏実さんが立っていた。

「なんか用すか?」

「あ、お帰り龍太郎君」

「…」

「あのね、実は漣が、本当に付き合ってるか、調べたいから、

デートしてくれって…」

「は?」

何でお前とデートしなきゃなんねーの?

そんな時間があったら、

美玲と…。

「迷惑なのはわかってるの。だけど…お願い」

「…嫌です」

「え」

「俺、流れで彼氏役引き受けたんすけど、

やっぱり、美玲に心配かけたくないんで、

お断りします」

「え、ちょ」

「では、勉強しなければいけないので」

「龍太郎君!」

俺は無視して、

家に入った。


これで、

これからも美玲と幸せに過ごせる。

そう思ってたけど、

甘かったんだ…。