「大也、泣いていーんだぞ」


「…っ」

その言葉を聞いた瞬間、
我慢していた涙が、いっきに溢れ出した。


涙を流し続ける俺の肩に手を置いて監督は、

「最後までよくキャプテンであり続けたな。

もう泣いて大丈夫だよ。誰も何も言いやしない。

我慢すんな」

いろんな思い出が蘇っていた。

暑い中、誰よりも長くひたすらノックを受けたこと、

初めて新チームが、公式戦で勝った日のこと…。


嬉しかった…。

楽しかった…。







「今までよく頑張った。
ありがとう」

「は、っはい…」

ガシッ

「本当に、お疲れ」


「…っグスッ…っ」


今日も、

楽しかったし特に悔いもないけど、

けど………

勝ちたかったな〜。


もう少し長く、一緒に…。