学園アイドルRTD


「あ、来た来た」

あまり待つことなく、

龍太郎の家の車がやってきた。

「行くぞ」

「う、うん」

「大丈夫だって!

つか、緊張しすぎだから(笑)」

「うーっ…」

ガラッ

「お疲れ様、龍」

「おう!

母さん、こいつも乗っけてってもらってもい?」

「いいよ、別に」

「美玲、乗って」

「あ、はい」

うわー

緊張する〜…!

緊張しすぎて、前向けないよ。

「ところで、その子誰?」
「俺の担当してるクラスの生徒だよ」

うわっ、
気付かなかったけど、

先生も

いや、監督もいたんだ…。
「へぇ…。」

「野球部のマネージャーもしてる」

「ふ〜ん…。

で、龍との関係は?」

「えっと…」

「何で悩んでんだよ。

…俺の、彼女だよ」

ドキン…

「彼女」

そっか…、
私、龍太郎の彼女になったんだ…。

やっぱり、

学園1のモテ男と付き合ってるなんて、

実感わかないな〜…。

「おぉ!

付き合い始めたのか!

やっぱり、修学旅行の時、変だと思った」

「その時はまだ、

友達だったよ」

「え?」

「文化祭の日に、告白されまして…」

「えー!?

もしかして、キャンプファイヤーの下とかで!?」

「あ、はい…」