「明日は、
普通に練習をする。
とりあえず、帰って体をしっかり休ませよう」
『はい!』
うちの学校は今年から、
一緒に帰らなくなった。
理由は、
甲子園球児という自覚を持たせることと、
経費削減らしい。
選手、疲れてるのに、
準々決勝まで帰りのバスが出ないことになっている。
「美玲!」
龍太郎が来るのを待っていると、
大也に呼ばれた。
「試合、お疲れさまでした」
「おう」
「?
どうしたの?」
「いや、今日改めて感じたんだけど、
おにぎりありがとうな」
「え…?」
「おかげで、
安打のほとんどが長打になるくらい力ついたよ」
「急にどうしたの?」
「伝えてなかったからさ」
「う、うん」
「次も勝つから、
スコアよろしくな」
そう言って、
大也は私の頭をなでた。
「が!」
「ん?」
「頑張ろうね」
「?…おう!」
私は、
さみしさをこらえて、
そう言った。

