天才少女~5つの顔をもつ者~


次の日



「おはよう」



『おはよう。アラタ』





地味子とアラタという女の子は
一緒に教室へ向かった



教室に入ると
クラス全員は騒ぎ出した




休むかと思っていた地味子が
みんなのアイドル、アラタと登校しているからだ





クラス男子が地味子に向かって
黒板消しを投げ出した


この男子は野球部のエース
ピッチャーだ



さぁ~地味子はどうする






ビュー


シュッ





よけ始めた
キレイによける

華麗だ



男子たちは許せなかったのか
華麗によける地味子を押した



バランスを崩した地味子の額に
黒板消しがジャストミートした



ドン



鈍い音が響く

クラスの大抵の人は笑い出した



「調子乗るからバチが当たったんだよ」


「あはは。それは酷い」


「なんかあれ血出てない?」


「まじかよ。リアル貞子じゃん」


「それウケる~」



地味子の額からは
流れるように血が出始めた


地味子は唇をギュッと噛み締めた



そして我慢の限界だったのか
軽く殺気を無意識に出し始めた



みんな動けなくなる
喋ることも困難だ