教室に着くと、既に太一がいた。 あたしの顔を見るなり、 こっちに近づいてくる。 「あの、さ…」 言いずらそうに、太一は 言葉を濁す。 「…イヤ、かもしれねぇけど… ……お袋が、 有奈に会わせろって…」 「美雨さんが…?」