‡キス魔な彼氏‡




そこにはまだ温かく、包んでいるラップに水蒸気をつけている雑炊が入っていた。



「先輩ー…」



ーハッ!



思わず口に出してしまった。



「あいつ、お前の先輩なの?」



きた!
お兄ちゃんからの質問攻め!!



と思いきや、頷いたあたしを見て



「ふ~ん」



って一言だけ。



もっと突っ込んでくると思ったのに。





「ご飯出来てるからテーブルに座りなよ」



「あ、うん」



横目で先輩が作ってくれた雑炊を見る。



「あ。そっち食べる?」



「え!あ…どっちも!!」



つい大声を出してしまった。



「体、大丈夫みたいだね」



そう言ってお兄ちゃんは雑炊のラップを取って、あたしの前に置いてくれた。



「「いただきます」」



二人で手を合わせて言う。




美味しい雑炊を食べながら
明日先輩にお礼言わなきゃー…
そう思った。