満ちる悪臭、耳を覆いたくなるような蟲どもの焼ける音。

跪き、嘔吐を繰り返しながらも猛流は『黒の者』を仕留めた。

だがそれも、身の内に巣食う永久子の前では、僅かに命を永らえただけに過ぎなかった…。