俺はその時思い出した。
父親が亡くなった時、松尾有美は学校に居たと言う真実を。
(――って言う事は……
あの、先生の恋人だった人も関与しているのかも知れない)
俺は自分の考えが怖くなった。
それでも何れは明らかにしなくてはいけないことだと感じていた。
それは全てが先生のためになると思っていた。
有美と継母が犯人ではないと確信するために。
(――でももし……
本当に犯人だとしたら。
――そうだよ……
俺も叔父さんも、殺人に加担したことになる)
いくら知らなかったとはいえ、元警察官が関与した犯罪になる。
俺はイワキ探偵事務所の未来が心配になった。
俺は勝手に推理した。
先生の恋人が真犯人とならないことを念頭において。
有美が朝学校へ出掛ける前に、父親にあのツーショット写真を見せ付ける。
勿論継母にも誰にも気付かれないように。
そして、父親が心臓発作を起こす。
有美はそのまま学校へ行った。
と。
俺は担任の先生の大事な人が、犯人でないことばかり考えていた。
家政婦代わりにこき使われ、挙げ句に財産目当てだとして籍にも入れて貰えなかった。
そんな人が犯人とは思えなかった。
思いたくなっかった。
犯人にしたくなかった。
たったそれだけの理由で。
俺はその人をリストの中から排除しようとしていたのだ。
お風呂から出た時、俺は自宅に電話していた。
叔父さんの家で食事をしていくと。
食事と言ってもインスタントラーメンだった。
叔父さん特製、豚骨醤油ラーメン。
ただ二つのラーメンを合わせるだけだけど、これが旨いんだ。
何でも死んだ奥さんが間違って作ったのを思い出して時々やるようになったらしい。
俺は叔父さんが、少しおっちょこちょいだったと懐かしがる奥さんのことが少し知りたくなった。
見た目だけで洋服を選び失敗したこととか。
アイメイクをした目が痒くなり、擦ったらパンダ目になったり。
叔父さんが語る奥さんは、人間味溢れていたから。
でも、これが出来るのは俺が一緒にいる時だけなんだ。
「流石に二杯はたべられないからな」
そんな言い訳をして、俺が負担にならないように気遣ってくれる。
元凄腕の警察官だったけど、本当に優しい人なんだ。
父親が亡くなった時、松尾有美は学校に居たと言う真実を。
(――って言う事は……
あの、先生の恋人だった人も関与しているのかも知れない)
俺は自分の考えが怖くなった。
それでも何れは明らかにしなくてはいけないことだと感じていた。
それは全てが先生のためになると思っていた。
有美と継母が犯人ではないと確信するために。
(――でももし……
本当に犯人だとしたら。
――そうだよ……
俺も叔父さんも、殺人に加担したことになる)
いくら知らなかったとはいえ、元警察官が関与した犯罪になる。
俺はイワキ探偵事務所の未来が心配になった。
俺は勝手に推理した。
先生の恋人が真犯人とならないことを念頭において。
有美が朝学校へ出掛ける前に、父親にあのツーショット写真を見せ付ける。
勿論継母にも誰にも気付かれないように。
そして、父親が心臓発作を起こす。
有美はそのまま学校へ行った。
と。
俺は担任の先生の大事な人が、犯人でないことばかり考えていた。
家政婦代わりにこき使われ、挙げ句に財産目当てだとして籍にも入れて貰えなかった。
そんな人が犯人とは思えなかった。
思いたくなっかった。
犯人にしたくなかった。
たったそれだけの理由で。
俺はその人をリストの中から排除しようとしていたのだ。
お風呂から出た時、俺は自宅に電話していた。
叔父さんの家で食事をしていくと。
食事と言ってもインスタントラーメンだった。
叔父さん特製、豚骨醤油ラーメン。
ただ二つのラーメンを合わせるだけだけど、これが旨いんだ。
何でも死んだ奥さんが間違って作ったのを思い出して時々やるようになったらしい。
俺は叔父さんが、少しおっちょこちょいだったと懐かしがる奥さんのことが少し知りたくなった。
見た目だけで洋服を選び失敗したこととか。
アイメイクをした目が痒くなり、擦ったらパンダ目になったり。
叔父さんが語る奥さんは、人間味溢れていたから。
でも、これが出来るのは俺が一緒にいる時だけなんだ。
「流石に二杯はたべられないからな」
そんな言い訳をして、俺が負担にならないように気遣ってくれる。
元凄腕の警察官だったけど、本当に優しい人なんだ。


