白々と朝が開ける。
みずほの通夜も開けてくる。
それはみずほとの永遠の別れの日になることを意味していた。
線香番をかって出た俺。
少しでもみずほの傍にいてやりたかったからだ。
自己満足かも知れない。
それでも他に方法は無かったのだ。
俺は未だに泣けていない。
心は悲鳴を上げているのに……
俺はみずほの遺体を見ることで涙に結び付けようとしていたのだ。
何て姑息な奴なんだ。
何て恥知らずなんだ。
俺は泣けない自分を責める方法さえ知らない。
解らないから余計に焦ったのだ。
朝が好きだった。
叔父さんの探偵事務所のアルバイトもないから、思いっきりサッカーに打ち込めるんだ。
でもそれはたてまえ。
本当はみずほに会えるからだ。
何時も示し合わせて愛の時間を堪能するのだ。
『オハヨー』
『好きだよ』
『アイシテル』
なんて言いあって……
でもあの日は言えなかった。
凄く凄く言いたかったのに……。
みずほは何時も赤い糸を持っていて、サッカーグランドの見える木に結び付けるんだ。
『サッカーが上達しますように』
そう言いながら……
『はい、私のおまじない効くのよ』
みずほはその後でその糸を俺のスパイクの中に入れるんだ。
俺は俺自身の愛の証として今まで保管してあったそれを柩に入れようと思っていた。
みずほの通夜も開けてくる。
それはみずほとの永遠の別れの日になることを意味していた。
線香番をかって出た俺。
少しでもみずほの傍にいてやりたかったからだ。
自己満足かも知れない。
それでも他に方法は無かったのだ。
俺は未だに泣けていない。
心は悲鳴を上げているのに……
俺はみずほの遺体を見ることで涙に結び付けようとしていたのだ。
何て姑息な奴なんだ。
何て恥知らずなんだ。
俺は泣けない自分を責める方法さえ知らない。
解らないから余計に焦ったのだ。
朝が好きだった。
叔父さんの探偵事務所のアルバイトもないから、思いっきりサッカーに打ち込めるんだ。
でもそれはたてまえ。
本当はみずほに会えるからだ。
何時も示し合わせて愛の時間を堪能するのだ。
『オハヨー』
『好きだよ』
『アイシテル』
なんて言いあって……
でもあの日は言えなかった。
凄く凄く言いたかったのに……。
みずほは何時も赤い糸を持っていて、サッカーグランドの見える木に結び付けるんだ。
『サッカーが上達しますように』
そう言いながら……
『はい、私のおまじない効くのよ』
みずほはその後でその糸を俺のスパイクの中に入れるんだ。
俺は俺自身の愛の証として今まで保管してあったそれを柩に入れようと思っていた。


