不完全な完全犯罪・霊感探偵瑞穂誕生【完全版】

 コンパクトに書かれたの文字が泣いていた。

みずほの心を……
みずほの痛みを俺に伝えようとしているかのように。


俺はその気持ちに応えようと思う。
例え誰かを敵に回したとしても、遣らなければいけないことだった。


悪意に満ちた言葉を……平気で書ける人などいないことを信じながら。


さっき目覚めたばかりの霊感。

これを駆使して、鏡面回顧をやろうと思う。

俺にはみずほの痛みを知る権利があるはずだから。




 俺はコンパクトを開け、鏡面を見つめた。

その文字から垣間見えた真実。

それは、あまりにも残忍なゲームの内容だった。


(――ゲームか? そうだよ。これはゲームその物だ!!)
俺は其処に写し出された内容に驚愕しながらを見つめるしかなかったのだ。


それは昨日のことだった。


授業中の出来事だった。
クラスメートの松尾有美(まつおゆみ)の父親が死んだと連絡が入った。

前々から心臓が弱く、入退院を繰り返していたらしかった。


「覚悟はしていたけど、やっぱり辛いね」
そう言いながら教室を後にした。


うん。このシーンは、覚えてる。

(――ってゆう事は……

――このコンパクトは、真実をを見せている!?)

俺は本当は、信じちゃいなかったんだ。
俺に備わった霊感自体も。

だから尚更驚いたんだ。


(――きっと……
みずほと一緒にこのコンパクトも見たんだ。

だから俺にも見えるんだ。

――みずほが見せてくれているんだ)




 「今度は誰が死ぬんだろう?」
一人の女生徒がそんなことを言い出した。

クラスメートの町田百合子(まちだゆりこ)だった。


「えっ!? ああ、例の三連続?」
そう言ったのは、俺の幼なじみの福田千穂(ふくだちほ)だった。


(――三連続?

――そうか……
だとしたらもう一人!?

――この殺人ゲームは……

――このまま続くのか!?)


何故そんなことを思ったのたかというと、この地域には三連続で死が発生すると言う迷信があったからだった。

所謂こじつけだった。
一人が死に……次の人が死ぬ。

そんな時、死が飛ぶとか言って恐れたのだった。

注意しろと言う暗示らしい。


(――あれっ!?

――これは覚えてない……

――みずほかな?

――それともこのコンパクト?

――一体……これを誰が見たんだ!?)