だが…
「あれ~教室どこだっけ~!?」
私は今迷っている。
なにせこの学校の校舎はデカいから迷いやすい。/
だからって学校内で迷うなんて、情けない。
ぼーっとしながら廊下を歩いていると大きな音とともに私は床に倒れ込んだ。 
「イッタァ~い」
どうやら誰かとぶつかったようだ。
「イッテェ~な、気をつけろ!!」
カチーン。ムカつく。
「そっちこそ気をつけなさいよ!」
「んぁ?この俺にそんな口のききかたをするとはいい度胸だな!!」
ヤバい、つい口が滑ってしまった。
ネクタイの色を見るとどうやら2年生の先輩のようだ。
しかも、すごくヤンキーっぽい。
「ぽい」というより完全にヤンキーだ。
「っていうかお前1年だろ!? 2年の俺にそんな生意気な態度とってただですむと思ってんのか?」
「それは…」
「名前は?」
「えっ?」
「だからお前の名前!」
「姫川花恋」
「ひめかわかれん」
「うん…」
「お前が噂の…」
「噂?」
「何でもない」
噂?なんだろう?
気になる。