3月15日




今日は卒業式。終わった後に鈴木くんと会う約束をしていた。

でも行けなくなってしまった。

身体が痛くて熱くて動けない。

こんなこと親にも言えない。
言ったらきっと2人を悲しませる。






「私がこれを見つけたのはあの子が1人暮らしをするときの荷造りなの。最初は見て男の人に襲われたんだと思ったわ」





途中まで読んでお母さんがそう呟く。
俺はそれに返事せず無言で読みを進めた。




こんな傷だらけの身体。

せっかく五体満足に産んでもらったのにもうボロボロだ。

いっそ死んでしまおうかな。

いや、でも死んだら2人が悲しむ。

私は不妊治療でやっと出来た子だっておばあちゃんから聞いた。

だから2人を悲しませることだけはしないでほしいって。





未来・・・。すすり泣きが聞こえるお母さんが泣いていた。



そして次の文章が俺を凍りつかせた。