「そんで、お前が事故に遭って…植物状態になったじゃん?」

聖くんはたどたどしく話続けた。

「植物状態だったとか…初耳なんだけど…。」

私的に衝撃の事実だった。
もう、自分がホントに16なのかも怪しくなってきた。

私の呟きをききのがさなかったらしい聖くんは、何故か顔を青くした。

「聞いてなかったのかよ…」

「聞いてないけど。」

「ちげぇんだ!植物状態っつっても3か月だけだし!だから、その…」

余程焦ったのか、聖くんは落っことしたウサギを拾い上げて抱き締めたまま、喋らなくなってしまった。