「貴方は何者?
私とはどういう関係だったの?」

私が今一番に知りたいのは、そこだった。

「俺は、唯の高校生。陽の幼なじみだった。」

ウサギの耳の間に顎を挟んで、聖くんはダルそうに喋りだした。

「陽とは、ホントに事故の前までは仲が良くてぇ、でも、俺は、陽と違って馬鹿だから、同じ高校なんか行けねぇし、自然と距離ができた。」

そこまで喋って、聖くんは口籠った。

──コンコン
「失礼します。お茶をお持ちいたしました。」

「ありがとう。」

「はぁ…」

万由子さんが部屋から出ると、途端にため息。

「あの人、だれ?」

「貴方には関係ない。話を続けて。」

「へーへー。」