《どうして?》


……こっちが訊きたい。

「自分のことをちゃんと知りたいと思ったから。
でも、その反応を見る限り、なんか言えないみたいね?」

お母さんは、黙って私を見つめたまま、口を開こうとしない。

「……もう、いい。」

私はもう、お母さんの顔も見たくなくて、部屋を出ようとドアノブにてをかけた。


「───待ちなさい。」