「ただいまぁー」 力なく帰宅した私を笑顔で迎えてくれたのはやっぱり万由子さんだった。 「お帰りないませ。」 私がこの家の中で、一番信用しているのは、間違いなく万由子さんだ。 だけど、万由子さんは私の過去を知らない。 そうなってくると、多少信用に劣っても、両親に訊くべきだ。 ……あまり、気は進まないけど。