確信はないけど、私は同じ光景をどこかで見たことがある気がする。



「ね、聞いてる?」

いつの間にか、ボーッとしていたらしい私の顔を、美咲が不満げに除きこむ。

「あ、ごめん。なんだっけ?」

へらへらと笑ってみせる。

「もぉ~。お昼なに食べたい?って訊いてたんですけどぉ。」

「あ、もぅそんな時間かぁ。美咲はなにかいい?」

問いかけるとあっさり機嫌が直ったようで、「う~ん……」と考え込み出した。


そうだ。

今日はたまの休日。

頭痛くらい、薬を飲めばすぐ治まるだろう。

気にするほどじゃない。