神社に着くとたくさんの人が。
「凄い人ですね。」
「だな。おい海翔。文月の手繋いどけ。俺は高杉の手を繋ぐから。」
「おう。じゃあはい。」
先輩が手を差し出して来ました。
「大丈夫だよ。な?」
「…は、はい。」
「緊張しなくていいよ。」
私は先輩の手を握りました。
「文月の手は冷たいな。」
「冷え性なので。」
「でも、心が暖かいな。」
「先輩の手はとても暖かいです。」
「じゃあ俺は心が冷たいのかな。」
「いいえ。暖かいですよ。手も心も。」
先輩の手の温度が私の手を暖めてくれる。
「…凄く安心します。」
「ん?何か言ったか?」
「いいえ。何にも。」