「うわあああん!!ママ、達磨が!達磨が!」
「だから結実香ちゃんの母親じゃないってば!」

 母親に説教され、火曜日になるまで、結実香は達磨とほとんど会話をしなかった。
 家に遊びに来た琉生に結実香がそのことを話すと、結実香を自分の膝の上に乗せた。
 おい!結実香ちゃんが座るところはそこじゃない!

「大変だね、毎日こんなのを相手にしないといけなくて」
「そうなのよ、琉生君。こんなのを相手にしていると、疲れがすぐに溜まっていくの」
「俺のことをそんな言い方するなんて、立派になったものだね」

 何を勘違いしたのか、結実香は嬉しそうに頬を緩ませている。
 それを見て、琉生と達磨は苦笑いするしかなかった。