結真が達磨の手を取り、歩き始めた。その動きは自然で、まるで当たり前にする感じだった。
 達磨は小さく微笑み、結真に手を引かれながら、結真の歩幅に合わせて歩いた。

「達磨!この店に入らない?」
「どこへでも一緒に行くよ」
「本当!?じゃあ入りましょう!」

 入った店は土産屋。結真は数々の商品に目を奪われながら、店内を歩き回っている。
 時間によってはかなり混雑しているときがあるが、今の時間は客が少ないので、達磨は安心していた。

「達磨!」
「うん?何?」
「結実香ちゃん、食べられないものはある?」
「えっと、煮豆とセロリが嫌いだよ。それに刺激が強いものも苦手みたい」
「わかったわ」