甘いお菓子をピンクのリボンで結ぶ

 もうすぐ一時になるから、目的のパンケーキの店へ行くことにした。店は駅から徒歩十五分で到着するので、何を話そうか悩んでいると、結真が先に口を開いた。

「結実香ちゃん、何しているのかな?」
「だから水族館へ行っているよ」
「それはわかっている!

 学校にいても、二人きりで出かけても、やはり結実香の話題が一番盛り上がる。
 先日、学校で琉生と結真が楽しそうに机を寄せて話をしているものだから、何を話しているのか、耳を傾けていると、結実香のことだった。

「結真ちゃん、結実香ちゃんと電話をしていたのは本当?」
「あれ?結実香ちゃんから聞いたの?」
「前に教室で琉生と話していたよね?」
「盗み聞きは良くないわよ!」