甘いお菓子をピンクのリボンで結ぶ

 白々しいことをした達磨に結実香は枕を投げてから、達磨の分の布団を全部取ろうと強く引っ張った。
 いくら春で暖かい日が続いていても、布団なしで眠ることはやはり不満だった。

「結実香ちゃん、布団を返して」
「お布団、気持ちいいー」

 おいおい、やめろよ。こいつ、俺をベッドから落とす気かよ!?
 結実香の頭は枕の上から壁に移動していて、足で達磨を蹴ってくる。

「落ちたらどうしてくれるの?」
「拾ってあげる・・・・・・」
「ひどいな・・・・・・」

 まるで捨て猫を拾うような言い方だった。