甘いお菓子をピンクのリボンで結ぶ

 すると、まん丸とした頬をプクッと膨らましている。
 結実香が立ち上がって部屋を出ようとしたので、後ろから結実香を持ち上げた。

「どこへ行くの?」
「ママにお願いするの!」

 お前のママではないだろうと達磨は言いたかった。
 足をバタバタと動かしている結実香を見ていると、まるでプールか海で泳いでいるように見えてしまう。
 こいつはどのくらい泳げるのだろう?

「結実香ちゃん、泳ぐことはできる?」
「水がないと無理なの」

 それはそうだ。俺の言葉が足りなかったのか。
 言葉に詰まった達磨は結実香をベッドの上に落としたので、ボールのように跳ねた結実香が悲鳴を上げた。

「浮き輪があれば泳げるよ!」
「学校に浮き輪を持って行くことはできないよ」
「そんなの当たり前よ!達磨は変なことを言うのね」