「今の見てたよ~。相変わらず、高校でもモテモテだねー。あーあ、もったいない…。あんなかっこいい人逃がすなんてさ。あたしだったら、絶対OKしてたな~。」



「りぃな…。」




振り返ると大親友のりぃながニコニコしながらあたしに駆け寄ってくる。




モテモテなんかじゃないのに…。



あたしのどこがいいの?どっから見てもブスなのに?りぃなの方が可愛いのに。



「モテモテじゃないし!りぃなだってスタイルいいし、可愛いのに~。」




あたし、結城にいな。



皆からは、にーなって呼ばれてる。
にいなって、変な名前だよね。

…自分で言うのもなんかあれだけど。



なんでこんな名前なんだろう…。






「…にーなって、まだアイツのこと好きなのー?」



そこ、聞いてくるのか。


「…うん。」


悪い?心の中で言う。





「一途だねー。そろそろ変えちゃえば?」



でもな…。あたしは…




「…でも…。」



「夢の高校生になったんだし、変えちゃいなよ!」



そう。



昨日、あたしたちは高校生になったばかり。