夢幻~妖~

霧が立ち込む中。
夢境は独り歩く。
ヤケになってきつい坂を登った。
だが、なにも変わらない。

足が重く感じる。
相当歩いて疲れたようだ…
「寝るか…」
野宿をすることにした。

ケラケラケラ
ギヘヘヘヘヘ

ゾッとするような
鳴き声がして目を覚ました。
暗闇で見えないが、妖魔だろう…
「こいつは神の力を得た者だぞ…
欲しい…力が欲しいいいいいい!!」
自分をとって喰うつもりか。
神の力を得た者を喰うと、
きっと体の中へと取り込み、
絶大なる力を得るのだろうか…

妖魔が襲いかかってきた。
刀を抜く。
耳を澄まし、どこにいるかを察知した。
刀を振ろうとした瞬間
ふと意識が飛んだような…
いや確かに飛んだ。
自分の頬に傷ができている。
(一体何が…)
そう思った隙に
また妖魔が襲いかかってくる。
今度こそは全部倒せた。
一瞬意識が飛んだせいで、
小袖は切れていた。




…しかし、今夜は眠れそうにない…
不安な夜だった…